【世界に学ぶ現場革新】ヨーロッパ視察で見つける日本の“次の一手”

世界にひらく視点――現場目線を養う海外視察の意味
住宅・建設業界が新しい時代に突入する中、ヨーロッパへの現場視察は、単なる「見学ツアー」以上の価値があります。パリのデザイン街区やデンマーク照明、フィンランド住宅フェアは、現地の空気感や暮らしのリアリティを持ち帰る貴重な経営資源。現場や経営課題に悩む日本の住生活産業こそ、本質的な学びを得やすいのです。

パリ――デザインから読み解く経営手法
パリの都市景観、商業施設、住宅デザインは、街全体がブランド資産そのもの。歴史的建造物と現代性が調和した空間づくりから「住まいの商品化」「資産価値向上」のヒント、現場で使えるデザイン理論が多く見つかります。

デンマーク――心地よさを生み出す照明・デザイン
デンマークの照明や商業空間は、光の使い方と居心地に徹底してこだわり抜いています。繊細な配光設計やゾーニングが、日本の現場でも商品の魅力づけやストーリー設計に役立ちます。「暮らしの質」を支える設計が、リアルなビジネスにも直結します。

フィンランド――多世代が共存できる未来型街区
フィンランドの住宅フェア開催地では、毎年30~50区画という単位でまちづくりが進みます。区画ごとに計画的に販売されることで、無理のない街の成長と住環境の質が両立しています。まちの中心部には必ず学校や医療・介護施設が配置されているため、子育て世帯も高齢者も安心して暮らし続けられる環境が整っています。
住宅は一次取得者層向けの分譲、賃貸居住者、ファミリー層、高齢者用、そして富裕者層向けの大型区画など、多様なライフステージごとにセグメントされています。それでも最大の特徴は、“その町の中で一生暮らし続けられる持続可能性”です。家族・世代・状況が変化しても、街区内で住み替えができる設計で、本物の「定住型多世代まちづくり」が実現されています。
私は2026年、こうしたフィンランド住宅フェアの現地視察に挑みたいと考えています。その場でのみ得られる区画開発の工夫、多様な住民の共生、コミュニティの運営などを、現場で実感したい。みなさんも一緒に、未来の街のあり方を体験しませんか?

オランダ・イギリス――環境と技術の融合事例
オランダのエコロニア団地は持続可能なまちづくりの代表モデル。英国建築研究所(BRE)やCLTの建築現場では、最新の構造技術や環境性能、制度対応の現場感が学べます。革新的な街づくりを自分の目で確かめ、課題解決のヒントを持ち帰れるのも視察ならではのメリットです。

経営に活きる“現場感”――五感で知る海外のリアル
現地で暮らす人々の声やリーダーの姿、施設配置や街並みの雰囲気は、本やウェブでは得られない“肌感覚”です。現場で得た工夫、直接伝わる課題解決の手法が、明日の経営に新しい軸をもたらしてくれます。

変革の一歩を――“自分流”で地域を輝かせよう
海外視察で得た知見をそのまま活用するだけでなく、自分なりに咀嚼して現場に合った発展を目指すこと――それが変革への近道です。世界の現場を歩きながら、小さな気付きこそが大きな飛躍につながります。

【参考リンク】
・パリ市公式観光局:https://ja.parisinfo.com/
・フィンランド住宅フェア:https://asuntomessut.fi/
・デンマーク照明デザイン:https://www.louispoulsen.com/
・オランダ・エコロニア団地:https://www.eco-ronia.net/
・英国建築研究所(BRE):https://www.bregroup.com/


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