なぜ“できない理由”が蔓延するのか——変革は次世代リーダーから始まる

■「できない理由」を生む現場と企業風土
多くの現場では、「なんとなく難しい」「前例がない」「これまでと違うやり方は…」といった“できない理由”が会話の端々に表れます。これらは理論的な根拠ではなく、過去の経験則や慣習、企業内の空気や不安から生まれるケースが非常に多いものです。加えて、計画性を欠いたトップダウンの指示が続くと「また社長の思い付きか」と受け止められ、現場の協力意欲やモチベーションが低下し、改善や挑戦にブレーキがかかりやすくなります。
■ リーダー層・企業風土の本質的な課題
できない理由が繰り返される組織の根本には、「業務だけをこなしてきた」企業風土と、リーダー層・役職者の“コアスキル”や資質の不足があります。管理職や幹部が“現場実務しか知らない”状態では、人材育成や組織運営の能力が養われず、変化への抵抗が定着します。さらに、70代を過ぎた経営層が新しい学びや変革に消極的な場合、現場や次世代の活力が組織全体に波及しにくい現象も見受けられます。
■ 変革が進む鍵は「次世代リーダー育成」
こうした状況で最も効果的な打開策は、次世代リーダーの本気育成です。新しい挑戦や発想を自分ごととして実践できる若手・中堅幹部候補が、現状維持の“空気”を打破し、変化へ挑む組織文化の担い手となります。次世代リーダーは、
- 社内外の変化に敏感
- 固定観念を疑い、新たな方法に取り組む
- 上下の立場や部門を橋渡しし、共感や賛同を創出
- 周囲を巻き込むことで、組織のムード自体を転換できる
といった力を持っており、「できない理由」を“できる理由”に転換できる存在です。
組織として計画的・体系的にリーダー育成プログラムを導入し、
- 変革力・経営者視点
- 柔軟性・包容力
- 自社価値観やビジョンの体現
などを重視していくことで、企業文化そのものが進化し、持続的成長と競争力が高まります。
■ 変革は自分から始められる——前向きな示唆
できない理由ばかりに縛られた組織も、「次世代リーダーが本気で学び・挑戦する」ことで、大きく変わる余地があります。現役の管理職も学ぶのに遅すぎることはありません。若手・中堅だけでなく、今の上層者も巻き込んで学び直しを促しましょう。組織の停滞に危機感を持ち、ひとりひとりのコアスキル向上や行動変容が“できる理由”の連鎖につながります。
「どうせできない」ではなく、「どうすればできるか」を考え、実践できる組織には、必ず前向きな未来があります。
POINTまとめ
- “できない理由”は経験則や空気、企業風土・リーダーの資質不足から生まれる。
- リーダー層のコアスキルや組織運営能力の強化が不可欠。
- 変革の鍵は次世代リーダー育成による文化と価値観の転換。
学び直しはどの世代でも遅くない、危機感と意思が未来を変える。
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