令和6年度 国土交通省住宅局関係予算概算要求から見える今後の重点施策④

目次

主要事項

既存ストックの有効活用と流通市場の形成

長期優良住宅化リフォーム推進事業

解説

当社お問い合わせ

主要事項

今年の9月1日に発表された国土交通省住宅局の予算概算要求では、以下の5つの分野における施策を中心に、重点的に取り組むことが明記されました。

1.誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保

2.住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現

3.住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備

4.既存ストックの有効活用と流通市場の形成

5.住宅・建築分野の DX・生産性向上の推進

上記の5つの分野において、昨年度に比べ予算要求が拡充、継続された施策、また新規の施策について解説していきます。

今回のコラムでは④の「既存ストックの有効活用と流通市場の形成」について見ていき、その中でも特に今後の重点施策となりそうなものについて解説します。

既存ストックの有効活用と流通市場の形成

居住者のニーズに合致した良質な住宅ストックの形成と、ストックの円滑な流通・活用が可能となる市場を整備することを目的としています。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

「長期優良住宅かリフォーム事業」とは、良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、 既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業であり、それに対しての支援の継続が明記されました。

解説

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修等に対する支援を行う事業です。この事業によって、住宅業界の今後の展望は以下のようになると考えられます。

  • 住宅ストックの質の向上と流通促進:本事業は、インスペクションやリフォーム、メンテナンスで既存住宅を長寿命化する取り組みに国が支援します。既存住宅の質と流通を向上させる市場環境と普及を目指します。本事業は、住宅のライフサイクルコストや資産価値、需要と供給のバランス、流動性にも貢献します。

  • 住宅の省エネ化と環境負荷の低減:本事業は、省エネ性能を有する住宅への改修工事に補助金を交付します。既存住宅の省エネ化やCO2排出量の削減に効果的なリフォームを促進します。本事業は、住宅のエネルギー消費や、地球温暖化対策にも貢献します。

  • 住宅の多様化と住み替えの活性化:本事業は、子育て世帯向け改修等にも補助金を交付します。住宅の多様なニーズに応えるリフォームを支援します。本事業は、住宅の機能性や快適性、住宅のライフステージに応じた住み替えにも貢献します。

参照:https://www.mlit.go.jp/page/content/001625456.pdf(国土交通省 住宅局 予算概算要求)

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